初めての出張を前にワクワク、ドタバタしている新人の後輩君がいるので、我流の出張術を書き出してみた。
まずは、出張の準備、特にパッキングについて。
●「頭のいい荷物」と「頭の悪い荷物」
荷物はすべてを一つのカバンやスーツケースに詰め込むのではなく、分離可能な二つのカバンやスーツケースに分けて持つのがいい。
荷物を二つに分ける時の基準は「頭のよさ」。
・頭のいい荷物
メモ、ノート、ペン、電卓、書類、本、カメラ、テープレコーダーなど。仕事に使うもの、往復の交通機関の中で使うものが中心。普段通勤で使っているカバンを使うのがベスト。
・頭の悪い荷物
着替え、洗面道具など。ホテルでしか使わないものが中心。
こうして分けておくと、車中で書類を出そうとしてパンツをぶちまけたりする心配がない。
何より目的地に着いた時、「頭の悪い荷物」はコインロッカーやホテルに預けて、すぐに身軽に行動できるようになる。
また、泊数が多く「頭の悪い荷物」が大きい場合は、これを宅配便で送ることもできる。
●洗面道具
タオル、石鹸、シャンプー、ハミガキセットはほぼ間違いなくホテルにある(5000円程度より安いホテルだと、ハミガキセットは自販機などで買わなければならない場合もある)。カミソリもたいていのホテルにある。9000円以上のホテルなら、クシかブラシもあることが多い。
気に入って使っているクシ、ブラシ、カミソリ、歯ブラシ、歯ミガキがあれば持って行ってもいいけれども、これが結構かさばる。
2日や3日の出張ならば、こういうものは持たないで済ませた方がいい。特に、初日に仕事を済ませ、2日目はほとんど帰るだけといった場合には、ホテルのアメニティで済ませた方が楽。
●着替え
日数分ではなく、泊数分の下着を持つ。2泊3日の場合は2枚の下着を持つ。
下着には裏ワザもある。使い古して「あと一回使ったら捨てよう」と思っているパンツやシャツを持って行けば、帰りの荷物が減り、スーツケースにお土産を詰め込むスペースができる。
その他は好みによるが、お薦めはこうだ。
ワイシャツは、日数に関わらず、余分を1枚だけ持つ(着て行くものも含めて2枚)。毎晩バスルームで洗濯すれば、これで十分。形態安定のタイプを選ぶ。
ジャケット、ズボンは1着、つまり着ているものだけで十分。ただし、食べこぼしなどでシミを作らないように。
ネクタイは、毎日違う会社を訪ねるなら、日数にかかわらず1本で十分。同じ会社を訪ねる日があるなら、同じ会社を訪ねる日数分持つ。
●荷物のチェック
絶対に忘れていけないものは、「頭のいい荷物」の中にしかない。
「頭の悪い荷物」は、国内の出張である限り、忘れ物がないかと神経質になる必要はない。今は日本中にデパート、ショッピングセンター、スーパー、コンビニがあり、よほどの僻地でなければ足りないものは現地調達ができる。