先日大阪に行ったときのこと。環状線沿線の会社にうかがったので、珍しく新大阪―大阪(梅田)間をJRで往復する。その帰りの新幹線が出るまでに少し時間があったので、これまた珍しく新大阪駅の在来線構内で時間をつぶすことに。
大阪はもう、隣の街に行く以上の回数行っているのに、新大阪駅は乗り替えで使うばかり。時間があれば利用するのは改札に入る前の書店ぐらい。だから、駅の中に未踏査地帯がたくさんある。1階とか地下とかに、面白い店が実はたくさんあるらしい。
土産物や弁当は、いつも新幹線の改札を通った先で物色してばたばたと買ってホームに上がるのが常。意外や、在来線構内にも、けっこう広い土産物売場があった。ちょっと古めかしい感じのするフロアで、昔のデパートを思い出す。
そんなところをうろついていたら、ひときわ懐かしいものが目に飛び込んできた。「グリコ ワンタッチ カレー」がずらり。それも、私が幼稚園とか通ってた(ことがあるんだなあ。おじさんになると、自分でも想像できない)頃によく見たパッケージ。
グリコものばかり並べている「ぐりこ・や」(なあんだ。東京にもあるのか)の店先のこと。眺めながら、どっぷり“三丁目気分”に浸る。
幼稚園で毎日殴り合うぐらい仲の良かったコウチャンに突き飛ばされて、小箱がたくさん入った大きなダンボールの中身に埋もれるように転んだことがあった。何の箱だろうと思ったら、グリコが幼稚園に送ってきた「グリコ ワンタッチ カレー」の試供品だった。
帰りの会でみんなに一つずつ配られたけど、あの中に私がダイブしたためにつぶれたものもあったはず。ははー。懐かしいや。よく泣いた日だったけど、いい思い出。コウチャンは歯医者になってるはずだけど、どんな歯医者なんだろ。
……なんて考えながら、「ワンタッチ カレー」を一つ取ってレジに運ぶ44歳の私。店のメインターゲットど真ん中かも知れません。
まだある。ビスコに、プリッツに、ポッキーのパッケージの消しゴム。それぞれ三世代ずつでひと包み。これも懐かしいなあ。はい、これもレジへ。
グリコのキャラメルクリームなるものもあって、これは子供のために買う。味は、カラメルではなくて、あのグリコの味をなぞったもの。食パンに付けると、ちょっと違和感がある。ビスケットやクラッカーに合うか。
消しゴムは、同世代の人に一個ずつ渡して話のタネにと思ったものの、まだ封をしたまま机の中にある。早く配っちゃわないと、カゼひいちゃうな。