換気と眠気覚ましのために、窓を開けて仕事をすることが多い。窓の外は隣のビルの外階段。その踊り場の一つが、そのビルの喫煙所になっている。
私の事務所の窓から、スモーカーたちの姿は見えないが、声は聞こえる。
ほとんど30分おきにやって来る女性。気管が干物になったような咳をしながら、タバコを吸う。彼女がその踊り場の主で、ほかに男女何人かがタバコを吸いに来る。干物が司会で、他の人がゲストっていう感じで、朝から晩までワイドショーを続ける感じ。
会社の誰がどうとかこうとか、こちらにまる聞こえの筒抜け。さすがにまずかろうと時々窓を閉めるけれど、はからずも私はその会社のことを結構知ってしまった。推理小説だと、狙われるかも。くわばらくわばら。
教訓:外階段で内輪の話をしない、させない。ビルの外に喫煙所作っている会社多いけれど、気をつけたほうがいいですよ、社長殿。
しかし、あの干物さん、一日のほとんどを世間話に費やして、やっぱりお給料もらってるんだろうなあ。
不況というのはうそかもしれない。うそ。